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啓成高校3期生とその仲間たち

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1969夏 続きじゃないのよ涙はア...  投稿者:三期松 投稿日:2006/10/05(Thu) 09:22 No.1012

三期のみなさん、もうすぐお楽しみの同期会ですね。
東京からも強力なメンバーが参加するさかいにねぇ、
こりゃまたすごい盛り上がりになるこってしょう。

で、話は飛んでイスタンブール。
それとはベッケンバウアーですが、

道〜1969夏なるブログを見つけてしまいました。
我々の高校2年生時と同じ時期に、北海道内を自転車で
廻った大阪の大学生の日記(記録)です。
    ↓
とアドレスを記入しようと思ったら、エラー文字に引っかかっちまった。
しょうがねぇなぁ。かくなるうえは・・。

以下のキーワードで検索するとヒットするはずです。
         ↓
     道〜 1969・夏〜

結構、「あった、あった」感がありますよ、



1969夏 vol.23  投稿者:三期松 投稿日:2006/10/02(Mon) 15:21 No.1006

 
 先に室内に入った高内が布団をひっぱがした。中から現れたのは人型をした肌色の人形だった。しかも裸。

 「なんの冗談や、これ?南極2号やおまへんか」。そこには、南極越冬隊ご用達と噂されたダッチワイフがオーの字に口を開いた間抜けな表情で寝転がっていた。

 「これ、まさか岳さんの・・・」。奈美のあきれたような声をうち消すように男たちの笑い声が起きあがった。

 「だっ岳の女?」

 「岳先生、御用達って書いとこか。おッ俺の女に手を出すなby 岳とか。俺ダケの英子とか。ダッチミーとか」。壊れたような余山の下ネタの連発に、2度目の笑いのウェーブ起ころうとした時、部屋の中に聞こえるはずのない電子音が響いた。

 あわてふためく俺たちを嘲笑するように流れる軽快なテンポ。「仁義無き戦い」のテーマじゃないか!。

 「高内、お前だよ、お前の!」ポッコが高内の鞄を指さした。

 あわてて開けた鞄の中から、高内の指先を逃げるように携帯電話様の物体が転がり落ちた。

 携帯電話???。なぜ?なんでこの時代に???。
困惑しながらも俺の手はしっかりと携帯電話?を握り、通話ボタンとおぼしきものをプッシュしていた。

 「はい、もしもし」
 「もしもしだって。ハハッハハハハハハ」
携帯電話の向こうからさもおかしそうな笑い声が聞こえてきた。どういうこったいこれは?
 「いや、笑ったりして悪かった。で、君は高内、それとも。いやどっちにしても、岳はそこにいなかったろ。どうだい?」。

 「だれなんだ、あんた?」

 「名前が聞きたいのか。それならKとブルンネンとでも覚えておいてくれ。さっき会っただろ」。

 あいつらか。でもどうやって。

 「こいつは君たちにおなじみの携帯電話じゃない。昔懐かしの小電力トランシーバーって小道具だよ。そういえば少しは分かるだろ」。

 「あんたたち、ひょっとして」

 「答えを保留する必要はない。安心しろ。俺たちもこの時代の人間じゃない。それよりそこから出た方が良くはないか。高校生が教師の部屋でダッチワイフと遊んでたんじゃぁまずいだろ。岳もいないことだしな」。

 「なんで知ってるんだ」。

 「その話は、後ほど。また連絡するから。なくすなよトランシーバー」。

 言うだけ言うと、あっさりと切られた。




Re: 1969夏 vol.23  クチ(中川信一) - 2006/10/02(Mon) 18:26 No.1007

bakuturisi.gif カバンの中に何故トランシーバーが・・?

ふむぅぅぅ〜謎解きのようだ・・・?




Re: 1969夏 vol.23  ぽっこ(小森) - 2006/10/03(Tue) 19:09 No.1009


「だっ岳の女?」?
お、お前はダケなのか?
ガ、ガクじゃないのか!
ということはあの人形はダッケワイフなのか!
おれが前に書いた「が、岳然・・・」も大きくはずしていたのか!

レッド・ツェッペリンの移民の歌・・・
そうか、移民なのかおれたちは。
時空を超えてやって来た移民なのか。
アーアーアーーーーーーーーアーッ

それでダッケワイフは
オーオーオーーーーーーーーオーッ
と呼応しているのか?!





Re: 1969夏 vol.23  ぽっこ(小森) - 2006/10/03(Tue) 19:24 No.1010


だっ岳がいたぞ!
ホーチミンで太鼓腹かかえてるぞ!




1969夏 vol.19  三期松 - 2006/10/03(Tue) 22:12 No.1011

ホントだ!

信楽焼のタ○キかと思ったら、岳じゃないか。
キ○タマの大きさは同じくらいと見たぞ。

ホーチミンで、また悪さしとるのか。

ふんとにもう。
ススキノでは老ちゃんや北沢が、
タイでは山ちゃんが、中国では竹内が。
まったく、俺の同期ときたら・・・。


ベトナム再来  投稿者:きし 投稿日:2006/10/02(Mon) 20:21 No.1008

去年に続きハノイ、サイゴンとやってきました。
以前会社で働いていたトック君の家に泊めてもらいました
ベトナム人の生活習慣がよくわかり興味深い出張です

ホーチミンシティ(旧サイゴン)は大変活気がありいい町ですが
バイクの多さには辟易とします。車は身動きできないので
トック君のバイクの後ろに乗せてもらい市内観光、
スリル満点の大冒険といったところです。

写真は来たベトナムで日本の援助で11月に完成のバイチャイ橋
参加プロジェクトの完成まじかは感無量な思いです。

あとは、ハノイのホーチミン廟、閲兵の交代式はレーニン廟、蒋介石廟
同等偉人を敬う見事な儀礼です。

聖カテドラル教会は戦火を逃れた遺跡ですね

では きし ホーチミン市にて



1969夏 vol.22  投稿者:三期松 投稿日:2006/10/01(Sun) 18:09 No.1005

 あっけに取られていたわけではない。中年の理性が追うなとささやいていた。

 「どないするんや?」

 「お利口さんに、はいそうですかと引き返すわけにもいきゃあしねぇだろ。おいらは岳のヤサをあたってみるぜ」。
 スイッチが入ってしまった。無理難題を押しつけられたり、困難な状態に追い込まれるとついつい意気がってしまう俺の悪い性格。言葉までべらんめぇだ。

 アパートは、木造の飲食店が建ち並ぶ一角にあった。不動産業界でいうところの二戸一タイプ。雪の多い札幌の事情に合わせた内階段スタイルの2階建てだった。一見レンガ造だが多分実質は木造、タイル貼り。子豚三兄弟の次男と三男スタイルの掛け合わせ。この時代にしては、立派な部類に入るのだろう。

 結構な速度で回転する電気メーターの向こうからは大音量の音楽が漏れだしていた。

 レッド・ツェッペリンのイミグラント・ソング。懐かしい曲だ。

 音量に負けているのか、しつこく押し続けたブザーやノックにも返答は無い。

 「どうする」。問いかけるような目をしていた高内が、意を決したようにドアノブを回した。どうやら、岳氏は、正体不明の割にはセキュリティ意識の低いお人のようだ。

 10畳ほどのリビングには、コンソールタイプのステレオと巨大なオープンリールデッキ、米軍払い下げのパイプベッドだけで、人の姿はないように見えた。

 ベッドの上の布団は、ちょうど眠りを覚まされるを嫌って潜り込んだような人型に盛り上がっていた。音楽を楽しむには不釣り合いなスタイルだ。


1969 夏 vol.21  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/27(Wed) 20:19 No.1003

 「このあたりだな。それにしても素晴らしい住環境ですなぁ。懐かしいような、おぞましいような」。柄にもなくポッコが感慨深げになるのも無理はない。その一帯は通称屋台団地と呼ばれる薄野の中心部から、ちょっとはずれたエリアだった。

 屋台とは言っても、B級グルメのそれとは、供されるモノが異なる。1970年代の薄野を知っている人には有名な売春地帯だ。
 元の時代でいえば、ジャンボ1000という駐車場のあたりだ。
 今は無き、甘く危険な香り。噂ではとんでもない高齢のレディも出没していたそうだ。最も俺はお世話になった覚えもないけどね。

 このあたりの暗がりを高校生。しかも女の子連れの集団が歩いているのはかなりレアな光景だったのだろう。団地の住人&客たちが、ぶしつけな視線を向けてきた。

 足早に通り過ぎようとした時、一人の酔っぱらいが、先頭を歩く高内の前に立ちふさがった。

 「岳に会うつもりなら、悪いことは言わない今は止めといたほうがいいよ」。こいつなんで岳のことを!。

 後ろから別の声がかかった。
 「脅かしちゃって悪いけど、彼の言うとおり。岳センセイに会うのは、止めといた方がいい。特に本当の名前を隠しているようなヤツにはね」。

 少年?いや暗がりではっきりとはしないが、身体のラインからすると若い女性のように見えた。ベルベットっぽい素材の黒いブラウス、スキニーなデニム、ブーツ。これでベストでも合わせれば1970年代の定番ルックだ。随分と時代を先取りしている。多分、流行に敏感なタイプなのだろう。

 ちなみにアンアンの創刊は、1970年の3月、当初はエル・ジャポンとの提携誌という位置づけだったように記憶している。さらに言えば、池袋パルコの開店は、この年の11月。パルコと聞けば渋谷を連想しがちだが、渋谷パルコのオープンは4年後の1973年。さらに2年後には札幌店がオープンし、それ以降は、一気に日本女性のファッションが変わっていく。

 つまり1969年とは、そんな黎明期とも言うべき時代だったのだ。
 男性ファッション?ジーンズブームはもう少し後で、この時代はまだまだアイビーが主流だ。
 
 どっちにしろ、彼女、この時代の女性にしては、スタイルもいい方だ。

 「あんたたち、なんで俺たちがその岳さんとかに、会うつもりだなんて思うんだ」。6人対2人、質問を返す高内の声に緊張はなかった。

 「とにかく、忠告はしておいたからね。それに女の子連れでこのあたりを歩くのは、一時の歌舞伎町より危険だよ」。謎めいた言葉を残すと、尚も問いただそうとする俺たちを振り切るように、屋台団地の中へ足を向けた。




Re: 1969 夏 vol.21  クチ(中川信一) - 2006/09/27(Wed) 21:09 No.1004

bakuturisi.gif 何故?なぜに通りすがりの二人が岳に会いに行くのを知っているの?
彼(彼女?)らも、時間を超えて来たのだろぉぉかぁ?

うーーん。クライマックスが近いのかも・・・♪


1969夏 vol.20  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/26(Tue) 11:04 No.1000

 「ひょっとして、今の表情からすると知ってる人間っていうだけじゃないようにも見えるんですけど。よかったら聞かせてもらえません」。ソフトな口調を余山が言った。

 「旦那・・・・23で結婚して1年で離婚かれたけど」。

 予想もしていない言葉が返ってきた。

 「あの時は、岳じゃなく西澤って名乗ってた。今考えると本名じゃなかったのかもしれないけど」。

 「本名じゃないって?戸籍謄本とかはちゃんとあったんだろ。だったら」。詰問するようにポッコが言った。

 「戸籍謄本はあったけど、両親や兄弟、親戚にもあったことないし、今考えると彼のこと、ほとんど知らなかった。離婚っていっても、正確には行方不明みたいだったし」。

 「そいつのフルネームは、なんちゅうのさ」。

 「西澤孝明」

 東京で一緒に飲んだ同期のスケベダンス教師と同じ名前じゃないか。西澤は38年来の俺の心の友だ。その名前を使うなんて偶然とは思えない。

 「挑発してやがる。いかにもって名前なんか使いやがって。こりゃあ昨日、今日、仕組まれたもんじゃないぞ。会いに来いって言ってやがるんだ」。 いつもの関西弁が、標準語に置き換わっていた。ああみえても中山の本質は冷静な男なのだ。彼のいらだちが俺にも伝わってきた。

 「乗ってやろうじゃないか。そのシナリオに。職員室か」

 「それなんだけどな。俺とぽっこが調べた限りじゃ、この男、学校に一度も来た形跡がないのさ。手に入ったのは、この写真と住所だけ」。

 ポッコたちの調べでは、自称:岳尚宏氏は札幌市の中心部、薄野からあすぐの場所に住んでいた。俺たちの移動に無理がないように考えてでもくれたのだろう。まったく念のいったご手配だ。

 「いまさらやけど、この写真とか住所とか、どないして手に入れはったん?」興奮がさめたのかいつもの中山に戻っていた。

 「昔取ったなんとやらってやつだな言ってみれば」。

 思い出した。金銭の受け渡しを伴わずに商品を自分のものにするテクニック。つまり○○は、高校時代のポッコの得意分野のひとつだった。

 個人情報保護がうるさく叫ばれている元の時代なら、これも立派な犯罪だろうが、この時代はおおらかなものだ。ポッコたちもレコード店よりは苦労しなかっただろう。

 「アポイントメントはどうする」。

 「この際や、省略しとこうやおまへんか」。




Re: 1969夏 vol.20  クチ(中川信一) - 2006/09/26(Tue) 12:13 No.1001

bakuturisi.gif フムフム・・・いよいよか今日に入ってきましたなぁ〜。

「西澤孝明」そして「岳尚宏」が如何に繋がるのか・・?

ふむぅぅ〜!




Re: 1969夏 vol.20  ぽっこ(小森) - 2006/09/27(Wed) 18:24 No.1002

mkao025.gif ある時は西澤、またある時は岳、しかしてその実態は?

・・・共通項は・・・変態・・・

あ!つ、次は中山が危ない!


1969夏 vol.19  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/25(Mon) 22:28 No.999

 十勝沖地震はないわ、ビートルズのメンバーは入れ替わるわ、どっちが本家でどっちが元祖やら。

 頭の中がクエッションマークの団体で飽和状態になりかけた頃、10組コンビが予定を大幅に遅刻してやってきた。柄にもなく深刻そうな表情が気にかかった。

 「そっちは話が通じたみたいだな」。ため息をつくように高内が言った。顔や口調にこそ疲れがにじみ出ていたが、視線はスケベ親父丸出しというアンバランスな中にも彼らしさを感じさせるコンビネーションが見事だった。

 中山が、今までの奈美との話をかいつまんで説明した。その口調や姿は、一流企業のやり手の営業マンというより、前途有望な若き関西のぽん引きのようにも見えた。

 「まぁ、簡単にいうとやね。こういうこっちゃ。で“そっちは”ちゅうセリフがでるいうことは、なんぞ不首尾があったんかいなっ」。

 「どうにもこうにも。話がどうも妙な具合なんだな。これ見てくれよ」。ポッコが、一枚の写真を差し出した。

 「これって、まさか?」

 「そうだ。これが我が校の岳先生様」
 
 そこには、俺たちの知っている岳とは似ても似つかない顔の男が、モノクロでほほえんでいた。

 「知ってる顔?」俺は受け取った写真を奈美に示した。

 「まさか、これが?」

 「そう、自称:岳尚宏氏ご近影。やっぱり君の方とも違うの」。
 俺の言葉が耳に入ったのか入らないのか、奈美は食い入るように写真を見続けていた。

 「岳さんじゃない。でも、この人知ってる・・・。最初のリプレイの時、私、この人にあってる!」。

 「岳とは別に?」

 頷きながらも彼女の視線は写真を離れなかった。何か、知った顔という以上のわけがありそうだ。


Re: 1969夏 vol.18  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/14(Thu) 19:13 No.987

 30数年ぶりの高校の授業はなかなか面白かった。別に、頭が良くなったわけじゃないが、当時は理解できなかったこともよく分かる。数学を除いてはって話だけど。

 4時間目が終わるのを待ちかねたように、俺たち3人はクラスを抜け出した。お天気の良い日は屋外でランチミーティング。元の時代の毎日では、忘れかけていた経験だ。

 校舎横の高台の草むらには、すでに中山の姿があった。俺たちを見つけるとちょっとまぶしそうな顔をした。
 「同伴でお出ましいうことは、話が通じた言うことでっか?」確認するように言うと改めて彼女の方を向いて続けた。

 「どうも、中山だす。クチィ呼んでおくれやっしゃ。光栄でんなぁ。こんなところで青春のアイドルに再会ちゅうのは。法善寺はんのお導きや」。

 おいおい中山ったら、すっかり上方人になってるよ。このまま放し飼いにしとくと、彼女に水でもかけて病気平癒、恋愛成就、悪魔降伏、願成就・煩悩滅尽、あげくの果てには失せ物探しと、ありとあらゆる願い事のバリエーションを披露しかねない。俺はひとり関西漫才実演中(というより博多俄みたいだったけどね)の中山を押しとどめるように声をかけた。

 「そっちはどうだったの?」

 「さいなぁあんさん。それやがな。これ聞いたら驚きまっせぇ。あのねぇ奈美ちゃん、これまっせぇ言うてもビリヤードのマッセとちゃいまっせぇ。初級関西弁講座で「○○ますよ」の関西系バージョン。ここよう覚えといておくれやっしゃ。それでやがな、話はそらもう、えらいむちゃくちゃなことになってまんがな。」彼女に話しかけたり、こっちに振ったり、まったく忙しいお方。

 「で、早く言うとどういうことなのさぁ」さすがの余山もしびれを切らしたみたい。

 「まっええわ。結論から言うとやな。元の時代で我々が経験してきた時代とは違ういうこっちゃ。まず、身近なところではな、余山は知らんやろうけど、1968年、わてらが一年生のころにあった十勝沖地震が、こっちの歴史では起こっとらんのや。それだけやないでぇ。三億円事件もなければやねぇ、リンゴもおらんのや」。

 「それは知ってる。リンゴどころか、彼女。ヌード撮影したことさえないってさ。だから俺の部屋にあるあのヌードはこの時代にあっちゃいけないものなのさ」。

 「ちゃいまんがな。ビートルズでんがな!」

 「エッ??」「それってつまり」

 「いやいやビートルズはおるんやが。ドラムスはリンゴやないんや、あのピート・ベストや」忘れかけていた名前だった。デビュー前に去った幻のビートルズメンバー。

 「リンゴ?私の知ってるビートルズは、ジョンとポールとジョージとピートだよ。今までの時もずっと」怪訝そうな声で奈美が言った。

 「ひょっとして、おかしいのは僕たちの歴史ってわけ?」




Re: 1969夏 vol.18  ぽっこ(小森) - 2006/09/16(Sat) 15:07 No.992

icon4.gif
ビートルズのドラムがピート?!

も、もしかしたら、ポールもポール・マッカートニーではなく、
ポール・ボッコートニーっていうんじゃないのか?
で、♪わたしのナニは左巻き って歌ってるんじゃないのか?

うーむ、ありそうなことだ。





Re: 1969夏 vol.18  クチ(中川信一) - 2006/09/25(Mon) 14:49 No.997

bakuturisi.gif 外伝から本論の1969夏は??・・・vol.19が待たれますねぇ。

宮崎は「掲示板ジャックしちゃって申し訳ない・・」と言ってるけど皆楽しんでいるよねぇ〜?

少なくともクチと老川は楽しんでまっせぇ!




Re: 1969夏 vol.18  ひら - 2006/09/25(Mon) 16:59 No.998

122.gif そうそう!土曜日にトミさん(田村家友人・自称11組)に会ったら言ってたよ。
「宮崎さんの小説、面白いわ〜 この先、どうなるのかしら〜」って。

彼女みたいに投稿はしなくても「見てるだけ〜」で楽しんでる方が多いと思うよ。遠慮しないでどんどん書いてくださいな!


1969夏 外伝 最終回  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/20(Wed) 11:44 No.995

 こんな場合、普通の人間ならば「カーちゃん堪忍やでぇえええ」。と、懺悔の気持ちの数%は感じるものなのだが、いかんせんこの時の中山、すでに人にして人ではない。ただ、一匹の獣、性欲の鬼である。

 理性も人情も、妻への愛さえかなぐり捨てて、ひたすら小学校時代の同級生であるH商業高の○○ちゃんとの初体験に、心は燃えさかるのみ。37年間たまりに溜まった欲望と17歳の若い肉体の組み合わせは、控えめに言っても軽自動車に20トンダンプのエンジンを積んだ状態。なのである。(ここちょっと鬼平犯科帳タッチで)

 暗闇が、まるで小さな死の訪れにも似て、北国の初秋を支配し始めた頃、二人を乗せた列車は、函館本線銭函駅へと到着した。

 「9月の銭函は冷えるね」。さりげなさを装いながら、中山は学生服を陽子(仮名)の背中に、そっと掛けた。

 「あったか〜い。なんだか中山くんの匂いがする」。陽子(仮名)は、コケティッシュな笑みを見せた。

 エッ、臭いほんまかいな!?「におい」という単語に臭いを連想するあたりが、悲しい親父の性ではある。

 「やだぁ、何、鼻をクンクンさせてるのぉ。中山くんたらぁ」。
なんやぁ臭いやのうて、匂いやったんかいな。

 夏のざわめきを、老人の遠い記憶のように薄れさせてた初秋の海では、夜空を照らす月の灯りに、波頭が白く砕け散っていた。
 二人は冷たい海からの風から身を守るように身体を寄せ合った。光景としてみれば立派に若き恋人たちのシーンである。美しいと言えなくもない。
しかし・・・・。

 中山は、そっとポケットの中を確かめた。指先に触ったモノの感触・・・。「ある」準備オッケ〜。第2チェックポイント通過ああああ。後は、持ち込むだけや。

 狡猾である。本来ならば淫行条例に抵触するであろうこれからの行為も、この時代ではそもそも条例の一行すら官報に記載されていない。ましてや
、この夜の中山は17歳。金も払っていないので、買春にすらあたいしない。

 「海は何も言わないけど、嬉しいこと、楽しいこと、悲しいことや切ないこと、たくさんの人たちの人生を見つめてきたんだろうねぇ。何千年も、何万年も・・・」。

 「中山くんってロマンチストなのね」。

 互いの言葉に意味などはない。他人にしてみればバカなセリフとしか思えない。とまれ、当人たちにとっては一種別世界。精神的にはドラマの登場人物のような状況にあると言っても良いだろう。

 ま、陽子(仮名)はともかく、中山にとっては、この人とだったら、○○してもいいかな〜。と陽子(仮名)の敷居を下げさせることが目的なのだ。いいやぁ、エイッっと心の一線を踏み越えさせるきっかけを提供できればいいのだ。必然性はどんな無理無体をも可能にする。

 この男が、熟し柿のクチ、落としのクチ、ハードル下げのクチはん、と異名をとる所以ではある。

 「寒くなってきたね」。言葉と同時に中山は彼女との距離を詰めた。寒気にさらされた世界の中でじんわりと体温が伝わってきた。そこにあるのは夜のしじまと潮騒のささやき。言葉のない世界がふたりを包んでいった。



     ここから結末が二つに分かれますのでご注意を。
      まずは1番のパターンから。

 では、いよいよいきますか。ちょい不良オヤジの本領発揮でっせぇえええ。とばかりに、陽子(仮名)を抱きしめようとしたとき、中山は彼女の中に不思議な律動を感じた。

 なんや初めての体験に震えとるんか。かっわいっいの〜ぉおおおお。
 ンッ?それにしてはちと違うような???。思う間に陽子(仮名)の律動はさらに激しさを増した。寒いのん?それとも興奮しとるん??。わての甘いささやきと巧みなテクニックに???。

 「ごめん中山くん、ちょっと私・・・」。

 ここで中山は最初の間違いを犯した。
 「大丈夫だよ。怖くなんか無いって」。中年男にあるまじき、拙速。一気に事におよぼうとした、その時。

 「ちょっとやめれって!」打って変わった声と同時に、陽子(仮名)は立ち上がると身をよじらせながら、岩陰に向かって走り出した。

 ナッ何が起こったんや。中山は意味も分からず陽子(仮名)を追いかけた。(第2の間違いである)その気配に陽子(仮名)が大声で叫んだ。

 「こっちくんな、このタクランケ。すけべ〜。キャ〜チカン〜」。

 生理現象に逆らえないのは男性だけではない。さらに言えば女性の尿道は男性のそれより短い。中山が生理現象という事実はやっと気づいたのは、放心したような表情で彼女が岩陰から姿を現した時だった。

“時すでに遅し”

 気まずい沈黙だけがふたりの間を流れていった。

 ノロイや、オシッコのノロイや。せやけど、もし3度目があるんなら、その時は絶対、彼女にもオシッコタイムをおおおお。
月に向かって誓うめげない若オヤジのシルエットは、夜の海を背景に燃え上がるのだった。

           パターン1 しまい

           パターン2始まり

 では、いよいよいきますか。ちょい不良オヤジの本領発揮でっせぇえええ。とばかりに、陽子(仮名)の肩を静かに抱きしめた。あらがうそぶりさえ見せず、陽子(仮名)は、そっと中山に身体を預けた。

 「君の体温をもっと感じていたいんだ。この海と月と星だけの世界の
で」。またまた歯の浮くようなセリフである。

 「守ってくれる。私のこと。いつまでも・・・」。

 中山は、答える代わりに厚い唇にほほえみをたたえながら、陽子(仮名)に顔を近づけた。軽く目を閉じた陽子の唇に、中山はそっと唇を合わせた。

 最初はソフトにやねぇえええ。なんせ相手は初体験(多分)やさかい、優しゅうに、っと。へてから次に濃厚に。でキッスの後は、っと。

 その時、中山はあることに気づいた。ンッ、この唇の感触?どこか遠い時代に覚えがあるような。こっ、これは紛れもなく・・・。

 「なんやトーちゃん。今日は情熱的やねぇ。新婚当時みたいわぁ」。目の前で17歳のはずの陽子(仮名)の表情が、みるみる懐かしいというか、慣れ親しんだそれに変わっていった。

 「か、カーちゃん!!!」
 ブレインスリップ、それは誰にでも、そして何時起きても不思議はない体験なのである。

            パターン2しまい




Re: 1969夏 外伝 最終回  クチ(中川信一) - 2006/09/20(Wed) 23:28 No.996

bakuturisi.gif なんとも想像だにしなかった展開やね。

この2パターンはたいしたものです。

クチ的には・・・初キッスできた彼女と結ばれる・・・というのが想定だったんだけどねえ〜。

さすがにこの2パターンは思いつかなかったねえ。

でも札幌の仲間もかなりの仲間がこの小説楽しみにしているみたいやでェ〜!


9881969夏 外伝 続き  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/15(Fri) 15:54 No.990

 欲望の度合いに比例して行動は迅速化・効率化を極める。か、どうかは定かではないが、ともかくこの日の中山の動きに無駄はなかった。BSミーティングでも、いつものおちゃらけは一切無し。普段の中山とも思えぬ的確且つ迅速な言動に驚く神崎等を後目にサッサと大朝駅へと向かった。

 エッ?中山って札幌市内在住でしょ。通ってるのは道立K高校っていう設定だよね。それがなぜ大麻駅をというお若い諸君(まぁ見てるとは思えないけど)のために解説しよう。

 今(2006年)なら、当然「森林公園駅」となるはずだが、「森林公園駅」の開業は1984年9月。実にこの時代から15年後のこととなる。とまぁそのような訳で、勇躍大麻駅へ向かったものと思ってくれい。

 大麻で“ある買い物”を済ませ、1966年に出来たばかりの真新しい駅舎に到着した中山は慎重に車両のチェックを始めた。

 「確かこのあたりの席やったな。時間も、ウン、こんなもんや。せやせや、先にトイレを済ませてっとねぇ。ここが本日のポイントでっせぇ。ひょっとすると人生の別れ目やからねぇ」。などど一人でつぶやく姿に周囲の人々は「まぁ、はんかくさい子だこと」と、冷たい視線を隠さなかった。

 しかし、その程度の障害は歯牙にも掛けず、意気上がる中山を乗せた車両が走り出したのは空がすっかり暗くなった7時頃。

 「いよいよファーストステージや。ムフッ」。

 列車が次の駅に滑り込むと乗ってきた一人の少女が中山に気づいた。
 
 「あら中山君じゃない。一人?一緒に座っていい?」言いざま隣に座った少女の横顔は、小生意気にも女の憂いを見せていた。

 ムフッ♪バッチ グーや。予定通りやおまへんか。BSさまさまやぁ。という心の動きを、最近白いモノが混じり始めた陰毛ほどもみせず、精一杯の優しさを込めて彼女に問いかけた。

 「どぅしたの?元気ないね?」

 「彼にフラれちゃったぁ。中山君このあとは暇?なんだか海が見たいなぁ〜」

 「もちろんいいさ。君の心の隙間がそれで少しでも埋まるならね」。

 「ありがとう。グスッ中山君って優しい人だったんだ」

 まるで喪黒福造である。正直に言えば、お前が埋めたいのは心ではなく、違う隙間だろう。という突っ込みを入れたいところだが、それは割愛。却下。取りあえず話を進めよう。

 ここでのポイントは女に考えさせんことや。明るい話題もええけど悲しさをまったく吹き飛ばしてもあかん。若いねーちゃんと○○(筆者注:差別語に付き伏せ字としました)は、殺さんように、生かさんように。っと。怖いカーチャンには、殺されんように、見つからんようにっと。まっそのとにかく、今まで見たラブロマンスのシーンやあのスケベの及山から直伝された甘く、グッと来る言葉やテクニックを総動員して、銭函まで持ちこむんやぁああああ。

 鬼である。    執念ここに極まれり。

 この執念が版画にでも向かえば第二の棟方志功、事業に向かえば一代で財閥を築くことも不可能ではなかっただろう。いや、一国の宰相でさえも・・・。

             最終回へ続く




Re: 9881969夏 外伝 続き  クチ(中川信一) - 2006/09/15(Fri) 18:52 No.991

bakuturisi.gif >>せやせや、先にトイレを済ませてっとねぇ。
>>ここが本日のポイントでっせぇ。ひょっとすると人生の別れ目やからねぇ
→そーーなんですぅ♪この事前にオシッコ済ませておくところがポイントなんよぉぉおお!




Re: 9881969夏 外伝 続き  クチ(中川信一) - 2006/09/18(Mon) 09:29 No.993

bakuturisi.gif 出張先の札幌でも読んでまっせえ♪




Re: 9881969夏 外伝 続き  ひら - 2006/09/18(Mon) 21:41 No.994

122.gif >>♪この事前にオシッコ済ませておくところがポイントなんよぉぉおお!
確かにポイントは押さえたわね。でもね〜9月の夜7時過ぎの銭函は冷えるよぉー! 第一、海どころか足元も見えないと思うけど・・・とりあえず健闘をお祈りします。

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