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啓成高校3期生とその仲間たち

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1969夏 外伝「ディア マイ ...  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/15(Fri) 10:20 No.988

中山(仮名)氏のご要望により、今回は外伝を投稿させて頂くことになりました。
毎度毎度、うっとおしいとは、存じますが、お目汚し下さい。


         1969夏 外伝「ディア マイ あんなこと&そんなこと」

 「あれは丁度こんな季節やったなぁ」秋の気配が漂い始めた学窓を眺めながらクチこと中山信勝は、甘酸っぱい思いに浸っていた。
 「あの時や、あの時、あれさえなければ、もしかしてムフッなんちゅうことも・・・」

 さて、この中山、一見すると開けっぴろげで、お気楽、人畜無害の好人物にも見えるが、実はなかなか用心深く根に持つ性格なのだ。用心深い性格の常として過去の事例に対する分析力にも長けている。加えてある種の事柄に関する記憶力は抜群ときている。
 ブレインスリップなどと言う異常な事態の中で、停滞気味だったその能力が、この時目を覚ました。

 「今日が9月の第2週の土曜日やね。で、確かあの時も・・・。ヤヤッ!ぴったんこ今日やおまへんかああああ!」

 歓びのあまり、ライク ア ヴァージン〜 フ〜ッ。と思わず口にしかかった中山だが、そこはそれ50男の理性できっちりと抑え、何気ない表情で古典の授業を受け続けた。

 2006年9月14日に12年ぶりの来日を果たすはずのマドンナは、この時11歳。当然の事ながら宝焼酎「純」のコマーシャルにも出ていなければ、セックスシンボルですらない。“ライク ア ヴァージン”など、誰も知らないわけだから、この中山の行動は十分に頷ける。

 しかし、改めて考えると、記憶している70年代以降の名曲を楽譜に写し取って作曲家デビューという道もあったはずだが、そこはそれ、目先の欲望に忠実なこの男のこと。そんなことは思いもよらなかった。

 話が見えないとお怒りの諸兄姉のために付け加えれば、実は、この日1969年9月某日こそ、中山にとって忘れもできない初体験のビッグチャンスの日だったのだ。だった。と強調するように、そのもくろみは見事に失敗している。それだけに思いは募る。という次第。これはなんとなく納得できないでもない。

 「この時代にはまだ女房とも出会ってないんでっせぇ旦はん。子供の教育にも悪いいうこともあらしまへん。ましてや罪の意識かて背負う必要もナッシング。ヤリ放題やおまへんかぁあああああ」中山に巣くうハニースイッチというか悪魔の声が、強力に背中をプッシュした。いや、よく考えれば、背中というよりもっと身体の中心部に近いあたりだったっかもしれない。

 あの精鋭を誇る某国自衛隊の諸氏やチャイニーズ高内さえ、上海あたりでそのドツボに嵌ったといわれるハニートラップ。その威力を凌ぐとされるハニースイッチ。その前に、中山の自制心はあっさりと消え去った。

 「今日こそリベンジや!積年の思いを成し遂げてくれるわ」。
ったく、もう、あんたは戦国武将か。とつっこみのひとつも入れたくなるほど、絶好調、やるきの鬼と化した中山ではあった。

            <続く>




Re: 1969夏 外伝「ディア マ...  クチ(中川信一) - 2006/09/15(Fri) 12:09 No.989

bakuturisi.gif ふむふむ・・♪

はて、さてこの後どないなるん?どないなるん?
楽しみでんなぁ〜。


Re: 1969夏 vol.16  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/11(Mon) 12:10 No.981

 「岳って、岳尚宏のこと」俺は驚きを隠しながら聞いてみた。

 「知ってるの?」

 「知ってるも何も、一昨日の夜はヤツと飲んでたよ。もちろん、元の時代でだけどね」

 「そう、そして今日は、僕たちの仲間が彼とコンタクトを取ることになってる」。俺の言葉を引き取るように余山が続けた。

 「ウソッ岳さん、この時代に来てるの?」

 「正確には、彼らしき人物って言った方がいいかなぁ。ほら、これ」。余山は「学校だより」を彼女に示した。

 「岳さんがこの時代にいるってことは、やっぱりダメだったのかもしれない」

 「ダメだった?」

 「あのね、リプレイ、リライフでもいいけど、どうして“リ”がつくと思う」

 「リノベーション、リサイクル、リストラクチャリング・・・。意味的には再びとか後にとなるけど、単純に考えれば、ゲームでいうところのやり直しっていう意味かなぁ」。

 「そうやり直し。リプレイはゲームのリプレイと同じ」。

 「ってことは君は元の時代で、もしかして」俺の読んだ小説では、主人公は一旦・・・。

 「死んだのかってことなら、その通りだよ。3回目のリプレイって言ったけど、プロセスは違っても結末は3回とも一緒。52歳で、私の人生は終わり。今までそれを繰り返してきたの。でも、岳さんはもしかしたら解決できるかもしれないっていってた。解決って言うのは53歳以降の人生があるって意味だけど。だから、またこの時代に岳さんが戻ってきてるって事は・・・」。最後の声が小さくなっていった。

 「悲観することでもないさ。岳が解決法を見つけて、それを君に教えるために戻ってきたって可能性もあるじゃないか。それに、今までのリプレイの中で俺たちみたいな人間には会ったことないんだろ」。

 小さく頷いた彼女に、俺は昨日から気になっていた事を確かめてみた。「今までの経験の中で、ヌードを発表したことってある?」。

 「まさか!冗談でしょ!」




Re: 1969夏 vol.16  クチ(中川信一) - 2006/09/12(Tue) 08:51 No.984

bakuturisi.gif うーーん!奥が深い!

>>「今までの経験の中で、ヌードを発表したことってある?」。
>>「まさか!冗談でしょ!」
→これって?現実との違いはどうして起こったのか?

それにしてもVol1から16へと繋がっているといいなぁ〜。
前の読み返しもして繋がり確認したいしねぇ〜。
ねぇ田村はん♪

・・・と!そういえば田村の出番は作品ではあるのかなぁ?




Re: 1969夏 vol.17  三期松 - 2006/09/12(Tue) 20:52 No.985

 なんとまぁ予想通りのお答え。“何かが意識的に、この世界(いや舞台かな?)に俺たちを送り込んだという高内理論も、あながちはずれてはいなかったようだ。

 「やっぱりね。僕たちがこの時代に来たのは、偶然じゃなくって必然っていうか。なんらかの理由があったみたいですねぇ」。余山が俺の方を向いて、したり顔に頷いた。

 「それって、もしかして、あなたたちのいた世界じゃ・・ホント・・・。エーッ信じられな〜い。で、どうだった、何やってたのポルノ女優?にっかつロマンポルノかなんかの。時代が時代だから裏ビデオなんかじゃないよね」。あらま、しっかり楽しんでるよこの人。それにあんたの年ならビニ本でしょうが。

 「青春のアイドルだったよ。リンゴヌードの浅田奈美を知らない、同世代なんて、はっきり言ってパチもんだね」。俺は自信をもって請け負った。

 「リンゴって」。笑いをこらえながら聞く生の浅田奈美。こんなシーンに出会えるんならBSも悪い体験じゃないかも。

 「こーやってね。ここにリンゴをもって仁王立ち。迫力あったんだからぁ」ポーズを取る余山の姿がさらに笑いのGスポットを刺激したみたいだ。

 「ところでさ、君はいくつでその、なんだなリプレイを繰り返すって言うか」フーッ、目の前で生きてる人間に、死んだ年を聞くのは変な感じだ。

 「死んだのかってこと?」。

 「まぇ、そういうこと」

 「48歳。死因は・・っていうか。死ぬ直前の記憶では、事故だったり、心臓の発作だったり、その時々で違うけど、“それ”が起きるのはいつも誕生日一ヶ月前の48歳」

 「俺たちのいた時代では、少なくとも52歳までは、浅田奈美は生きていた」。間違いない。少なくとも浅田ファンの中山の情報によればだが。

 「じゃぁもしかしたら・・」。

 「まぁ、君のために僕らが来たっていうロマンチックな展開とまでは、行かなくともですねぇ。うんとぉ、結果としてこのメビウスの輪みたいな状態から、あなたが抜け出す手助けにはなるかもしれないね」。

 「そのあたりについては、俺たちより理数科の高内やポッコの方が旨く説明出来ると思うよ」。

 「アッと、それからねぇ、も、ひとつ気になってるんだけどぉ、どうして僕たちのことリプレイヤーだと思ったわけ?」そうそう俺もそれが気になってたんだよ、余山くん。

 「見りゃぁ分かるジャン。ううん、余山くんじゃなくって。神崎の方」。

 「俺・・・?」

 「そう、一ヶ月前まで、女の子に声もかけられなかった。ドーテーくんが、一人前の口、聞くんだもん。しかも余山くんと前から知り合いみたいな態度だし。一目瞭然ってなもんですよ」。

 「なるほどね。学校がひけたら、他の奴らと一緒に話しあおうや。出来れば、岳先生も交えてさ」。

 「抜け出せるかなぁ?」難しい質問だ。抜け出せても良いことばかりとは限らない。このままリプレイを繰り返して、思うままに生きた方が幸せなのかもしれない。そんな気持ちが、ふと心をよぎった。

 「会いたい人がいたり、49歳になってからやっておきたかった事があるんだね。」静かな声で余山が言った。若々しい表情の上に、53歳の優しさがオーバーラップした。なるほど、この手できたか、このチョイ悪オヤジめ。




Re: 1969夏 vol.16  クチ(中川信一) - 2006/09/14(Thu) 18:26 No.986

bakuturisi.gif ふむぅ〜。
だんだん話しが佳境に入ってきましたなぁ。

さぁどないなるん??
でもぉ、あんな事したい!こんな事もしてみたい・・・ムフッ♪


変だぞ!ハンカチ王子  投稿者:手品師 投稿日:2006/09/11(Mon) 23:08 No.983
icon13.gif キャバレー「エンペラー」のニュースを見ようとテレビにかじりついていたら「ハンカチ王子」の話題ばかり。
ん?
ここで質問!
ハンカチ王子さん!
アナタは何をしに大学へ進学するの?
勉強がしたいの?
学卒という肩書きがほしいの?
まさか合コンじゃないよね?
野球?
だったらアナタほどの才能あるんなら「プロ」でしょうよ。
おじさんも才能は別としてダンスを極めるのなら「プロ」しか
ないと思った。
なんか変!
まあ、余計なお世話か・・・・・。


直樹のあとで・・  投稿者:手品師 投稿日:2006/09/11(Mon) 14:19 No.982
icon13.gif 土曜日「直樹」へ飲みにいった。
相変わらず客は少なめ(もっとみんな飲みに行こう!)
店をでて「キャバレー・エンペラー」へ。
そうだ、掲示板にも書いたがエンペラー最後の日だ。ラストエンペラーだ(なんちゃって)。
行くと、テレビ局の取材ワンサカ!
当然、取材を受けた。
酔った勢いで喋り捲った。
今朝、出勤するとみんなから「先生ぃ〜、見たよ〜」
「はぁ?」
「ニュース見たよぉ〜」
「随分長々と喋ってましたネェ〜」
まさか!
あれだけ大勢いたのに小生のコメントだけがオンエアされるとは・・・・・
また今日も放送されるらしい。
まいった!


10月7日 同期会  投稿者:貞野真智子(ひら) 投稿日:2006/09/10(Sun) 21:35 No.980
122.gif 秋の気配が感じられる今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか。

先週3日の第19回啓成杯ゴルフもいつもよりは少ない参加人数でしたが、キャラクターの濃い人揃いで楽しいコンペでしたよ。
難しいコースで皆さんスコア―的には苦労しましたが・・・・
優勝は初参加の横浜さん。スポーツセンスは今も健在なのね!
幹事の大和さん、三束さん ありがとうございました。

さて、来る10月7日の同期会まであと1ヶ月を切りました。
発起人会でも盛会を願って打ち合わせも大詰めの段階に入っています。
9月25日の締め切りにはまだ間がありますが、出欠がお決まりの方で返信ハガキがまだお手元にある方は早めの投函をお願い致します。

時節柄、お仕事等の調整が大変とは思いますが 5年ぶり、35年ぶりの再会を楽しみに発起人一同 心より皆さんの参加をお待ちしております。


キャバレーの閉店  投稿者:手品師 投稿日:2006/09/08(Fri) 12:50 No.977
icon13.gif ススキノのキャバレー「エンペラー」が明日で閉店する。
たしか我々が高校生のときにオープンしたはずだ。
思い出は多い、貸切でダンスのデモンストレーションをしたこともあるし、最近ではサークルでも利用した。
勿論、飲みにもでかけた。
タクシーに乗って運転手に「エンペラーのあたりへ」とよく言ったものだ。
時代の流れか最近は昼間カラオケなどに千円で開放したり、努力がみられたがやはり乗り切れなかったらしい。
なにせ器が大きすぎる。
今の社長(たぶん)、つまり当時の社長の息子と予備校で机をならべた記憶もある。同じ歳だ。そしてホステスとして20年間ナンバーワンを守り続けた伝説のホステス「徳川美智子」さん、彼女もわれわれと同じ歳だ。
我々のひとつの時代が終わろうとしている。




Re: キャバレーの閉店  クチ(中川信一) - 2006/09/08(Fri) 15:10 No.978

bakuturisi.gif >>ホステスとして20年間ナンバーワンを守り続けた
>>伝説のホステス「徳川美智子」さん、彼女もわれわれと同じ歳だ。

→そうだよね!確か上川郡下川町の出身だったよね!
でも彼女は既に昨年あたりに独立して自分でスナック経営してるはずだよ。
ススキノの南興ビルの9階で「サロン徳川」という店。

ちなみに、彼女の名刺は凝っているんだよねぇ♪・・・名刺の裏には♂と♀の色んな形が・・ムフッ♪




Re: キャバレーの閉店  手品師 - 2006/09/10(Sun) 12:58 No.979

icon13.gif 「ムフッ」って、つまり・・その・・なんだ・・早い話が・・
48種類の・・いやその・・48ポジションじゃなかった。
48の型と言おうか、あれを・・
お試しになった・・なるほど・・
名刺の裏見ながら・・
ムフッ!


1969 夏 vol.12  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/01(Fri) 13:19 No.953

 「そこでなんだが、やっぱり俺はさっき言ったウイルスという存在を重要視したい」。
高内の口調は今までとは違い、理性的になっていた。いや、本来の思考形態に戻ったと言った方がいいのかな。

 「どっちがウイルスで、どっちがワクチンなのかは分からないけどな。でも何の理由もなく、俺たちがここにいるのはおかしいな。さっき言ってたみたいに、誰かか、何かは分からないけど、何らかの意志が俺たちをこの時代に紛れ込ませたっていうことは、考えられる。で、俺たちとしては何をすべきかだ」。
 ポッコの意見には賛成だったが、俺にはひとつ聞いておきたいことがあった。

 「大事なことだから、ひとつ確認しておきたいんだけどさ。余山、高内、ポッコ、クチ。本当に帰りたいと思ってるんだろうな」。自問するように切り出した。本当を言うと俺自身にもよく分かっていなかった。

 17歳から53歳までの37年間。その間の俺の生き方に確固たる信念はあっただろうか。どこか時代に、イヤ時代という言い方は卑怯だな。とにかく
その場その場をなんとか凌ぎながら生きてきたような気がする。それに比べて、今は、これから先の“未来”を考えればとても優位な状況にあるといっても良いだろう。細かな事柄は覚えていなくても、大きな変化の流れは分かっていいる。先ほど中山がいったバタフライ効果も考えられるが、俺たちが巨大な権力でも持ってしまうならいざ知らず、40年程度で基本的な時代の動きに変化はないはずだ。

 来年の秋、学校をさぼって映画を見ている間に死んでしまったバー様の死に目にも合えるかもしれない。好きだった女の子のこと、受験のこと、俺を裏切ったやつらのこと、失敗したプレゼンのこと、なんだ&かんだ。今なら多分旨くやれる。考えようによっては輝かしい未来の入り口に立っていた。輝かしい未来と言っている割には、せこいことしか思い浮かばない自分がなさけなかった。

 しかし・・・。誰も言葉を発しなかった。みんな考えているんだ。ふいに、生まれたばかりの息子の姿が脳裏に浮かんだ。お父さんと言えず「トゥータン」と呼んだこと。初めて、その言葉を聞いたときの思いが甦ってきた。その傍らには微笑んでいる妻の顔があった。ずるくて、安易で、矮小な俺の人生の中で、そこにだけは、真実があったような気がしてきた。次々に甦る思い出には、安らぎと心地よい充実感に満ちていた。いやになるような諍いやつらいこともあったはずだが、それは浮かんでこなかった。

 沈黙をやぶったのは中山だった。「はずかしい話やけどな、高2の秋のことや。ファーストキスのチャンスがあったんや。あの時、もし彼女とどうかなっとったら、人生はかわっとったかもしれん。これまで、その考えがずっと。いやここにきてからとお違いまっせ。もとの時代にいるときやけど、そのことが頭から離れんかった。いやちぃーとちゃうなぁ。そう思ったのはいやな事があった時や。逃げたいとか、投げ出したいとかな。けど、やっぱし家族やカーちゃん、息子、娘・・。あいつらのためにもおトーちゃん帰らなあかんのや」。

 「クチとこなんか子供二人でしょや。うちは三人だからね。俺が帰ってあげないでどうするのさ。第一、うちのカーちゃん、俺のこと愛してるからな。それにカーちゃんいなけりゃ浮気もできんしょ」。高内め、柄にもなく照れてやがる。

 「俺だってそうだ。浩太郎のヤツもまだまだ心配だからな。女房にも心配させたくないしな」。


 「ハイ決まり。もとの時代に戻る。をこれからの私たちのテーマにしたいと思います。それでさ、僕、発見しちゃったんだけど、この時代に放り込まれた異物は、僕たちや浅田さんだけじゃないみたいだよ」。それまでみんなの話を静かに聞いていた余山は意外なことをいいだしだ。

 「これだよ」余山が差し出した「学校だより」の新任教師欄には、意外な名前が記されていた。

 「英語教師。岳 尚宏???これって。あの岳なのか。27歳、東京生まれ、イリノイ州立スタンフォード大学卒業。特技:英会話、和道流空手2段・・」。




Re: 1969 夏 vol.12  ぽっこ(小森) - 2006/09/01(Fri) 13:48 No.957

icon4.gif いや、おれはどっちでもいいけど




Re: 1969 夏 vol.12  ぽっこ(小森) - 2006/09/01(Fri) 15:34 No.958

icon4.gif 岳 尚宏。
うーむ、遂に出たな、新型ベンツ野郎、時々チョビヒゲ親父。
善玉か、悪玉か、それとも元のキャラの通りのただの助平か。

すべてお前が仕組んだことなのか!?





Re: 1969 夏 vol.12  まっちゃん - 2006/09/01(Fri) 22:11 No.959

momoco11.gif とうとう岳さんまで・・行ってしまいましたか。。
それも新任教師で・・う〜ん。。。
雰囲気あっていると言えなくもない!

どうなるのかな〜〜。。




Re: 1969 夏 vol.12  三期松 - 2006/09/03(Sun) 14:58 No.960

<69/8/25付週間シングルチャート>
 「禁じられた恋」の首位獲得は6週目に入り、ロングセールス化の様相。また森進一は「禁じられた恋」に首位を明け渡した「港町ブルース」に変わる新曲「おんな」を4位にランクインさせてきた。

<当時の出来事:69年8月>
・映画『男はつらいよ』第1作が公開。この後シリーズ化、全48作が製作される
・東京放送で「水戸黄門」が放映開始
・「中津川フォーク・ジャンボリー」(第1回)開催
・米ニューヨーク州のウッドストック近郊でロックフェスティバル開催、動員は3日間で40万とも50万人とも

第86回 1969年(昭和44年)8月25日付 週間シングルチャート
週間順位 タイトル アーティスト名 発売日
1  禁じられた恋    森山良子 1969/3/25
2  恋の奴隷     奥村チヨ  1969/6/1
3   スマイル・フォ−・ミ− ザ・タイガース   1969/7/25
4  おんな      森進一   1969/7/25
5 フランシ−ヌの場合   新谷のり子 1969/6/15
6  長崎は今日も雨だった  内山田洋とクールファイブ 1969/2/1
7 池袋の夜      青江三奈   1969/7/1
8 港町ブルース    森進一        1969/4/15
9 或る日突然   トワ・エ・モワ   1969/5/14
10 輝く星座 ザ・フィフス・ディメンション 1969/5/1
11 今日からあなたと  いしだあゆみ   1969/8/1
12   ジョンとヨ−コのバラ−ド ザ・ビートルズ 1969/7/10
13 嘆き       ザ・タイガース  1969/7/5
14 雲にのりたい   黛ジュン    1969/6/1
15 昭和ブル−ス ザ・ブルーベル・シンガーズ 1969/7/5
16 仁 義       北島三郎    1969/4/1
17 山羊にひかれて カルメン・マキ 1969/7/1
18 白いサンゴ礁  ズーニーブー     1969/4/1
19 オ−・チンチン ハニー・ナイツ 1969/6/25
20 雨   ジリオラ・チンクエッティ 1969/3/20




Re: 1969 夏 vol.12  ひら - 2006/09/03(Sun) 16:56 No.961

122.gif へぇ〜 懐かしい曲ばかりね!
ほとんどの曲のメロディが浮かんできます。よく覚えてるもんだわ!
最近の事は覚えられないのに昔の事はよく覚えてる・・・これって老化?

ところで むっちゃん・・じゃない まっちゃん おひさです。
まっちゃんはBS因子ではないのかしら?
1969年、一緒だった修学旅行のまっちゃんは大人っぽかったような気がするけど・・・今より。
まさかブレインスリップ中だったのかな?
んっ?小説よね。。

今後の展開はいかに。





Re: 1969 夏 vol.12  まっちゃん - 2006/09/06(Wed) 01:43 No.969

icon59.gif >1969年、一緒だった修学旅行のまっちゃんは
>大人っぽかったような気がするけど・・・今より。

チョット、チョット!!
「・・・今より」確かにふけてたね〜(笑)





Re: 1969 夏 vol.12  ・・・・ - 2006/09/07(Thu) 19:46 No.976

本当に懐かしい曲たくさんあるね、
そういえば、たしか「月光仮面」だよなー
懐メロの記事を掲載したの
またメロディー流して欲しいな・・・



1969夏 vol.14  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/05(Tue) 20:15 No.968

 幸い、授業開始にはまだ間がある。まっ別に授業が始まったとしても、今の状況より深刻な話題が提供されるとは思わないしね。

 「浅田さん?ちょっといいかな」俺より先に余山が動き出した。さすが、ニッポンの企業戦士、迅速な行動だこと。

 「う〜ん。これから授業が始まっちゃうし。どーしよっかなっ?」まるで90年代の女子高生みたい。21世紀の観点ではちょっと古いけど。こいつ絶対、この時代のヤツじゃないな。

 「授業も大切だけどさ。僕たちと遊ぶのも貴重な青春のプレゼンテーションの一環ってヤツじゃない」。俺は調子を合わせることにした。それにしても今のご挨拶。まったく日本語になってない。

 ふと、気が付くと視線が俺たち3人に集中していた。余山はともかく、この時代の俺の行動パターンとしては、随分と浮いちゃう展開だったみたい。えい、かまうもんかい。これがオヤジの行動力ってもんよ。俺が彼女の手を引く前に、余山が彼女の肩に手をかけ、サッとエスコートに掛かった。上級者だね、こいつ。

 屋上への向かう階段の途中で、浅田がどちらへともなく語りかけてきた。
 
 「初めて?・・・」

 「イヤ、19の時」「俺は20になってから」余山に続いて俺も思わず答えていた。悲しい雄のサガ。

 「違うって。そっちじゃなくってぇ。君たちもリプレイヤーなんでしょってこと」。おかしくて堪らないという様子が妙に可愛らしかった。女房には望めない新鮮さだ。

 「リプレイヤー???」なっ何それ?????

 「あのね小説にあるの。正確には、1986年に発表された作品だからまだこの時代の人は誰も知らないけど」。思い出したケン・グリムウッドの小説だ。確か主人公は一旦死んだはずが、気が付くと大学生の頃に戻っていて、再び人生をやり直すが・・・。その結果は。

 「それよりさ。もってことはさぁ、もってことはぁ、君がそのリプレイヤーってやつか。それともリプレイヤーを知ってるってことなの」余山鋭い。その割に口調は幼いが。




Re: 1969夏 vol.14  ぽっこ(小森) - 2006/09/06(Wed) 10:40 No.970


ぬぬっ!新展開!

リプレイヤー?
人生のリプレイか?
17歳からやり直しってことか?
岳だけは顔の作りからして27歳が精一杯?

> 「初めて?・・・」
浅田奈美は何回もリプレイしてるのか?
ビデオゲームみたいだな。

浅田奈美のリプレイはやっぱりあれか、ヌードになったことを後悔してリセットか?
ん?じゃ、何で、浅田奈美のポスターがこの時代の神崎の部屋に貼ってあるんだ?
(鋭いっ!)
もう脱いだのか?
いやそんなことないよな、普通の女子高生のようだものな。
うーむ・・・

それと何で浅田奈美は神崎、余山がリプレイヤーだって分かるんだ?
(鋭いっ!)
やっぱ、ひねた精神のいやらしさが顔や腰つきに出ているからか?
ううーむ・・・




Re: 1969夏 vol.15  三期松 - 2006/09/06(Wed) 11:00 No.973

 「最初の質問に対する答えはイエス。次の質問にはとりあえずノー」
理知的なお言葉だ。

 「とりあえずってぇことは、可能性のある人物を知ってると解釈して良いのかな?僕たち以外にぃ」。

 「私もまだ、3回目のリプレイだから詳しいことは分からないけど、なんとなくわかるんだ。同じ境遇にある人って。前の時は確かに分かった」。

 「あのさ、ってことは君は元の時代で、もしかして」前提は抜きだ。俺は直接確かめることにした。

 「死んだのかってことなら、その通りだよ。3回ともね」。

 「俺たちは死んでこの時代に来た訳じゃない。少なくとも2日前の時点では、死ぬような苦しみを味わった覚えはない」。

 「リプレイヤーじゃないの?」

 「俺たちはブレインスリップギャングって呼んでる」。

 「あのね、ええっとぉ、自己紹介じゃないけど、僕たちの状況を説明しておくね」。余山は、今までの経過を彼女に説明した。

 「私の知ってる例とは随分違うみたいだな。リプレイって呼んでるけど、正確にはリ・ライフって言った方がいいのかも。若かったころ、そのままの自分に戻る訳じゃないの。姿形は同じで親も一緒なんだけど、ジャンプした時点での環境が以前とは違うの。そこが小説とはちょっとっていうか、まったく違うとこなんだけどね」。

 「時間をそのまま遡る訳じゃないって事かな」。

 「多分、よく似た時間の流れがいくつもあって、その中のひとつに入り込むんだと思う」。

 「入り込む方はいいけどさぁ。入り込まれた方はどうなるの?それとも以前の記憶を持ったままで生まれてくるとか?」。

 「この身体を使っていた人格はどうなるのかは、私もよくわからない。もしかしたら取り込まれちゃうのかもしれない、とは聞いたけど」?

 「聞いたって、誰に?同じリプレイヤーの人?」俺と余山は、同時に同じセリフを口にした。

 「前にリプレイした時会った岳さんって人に」。
 また、岳だ。




Re: 1969夏 vol.14  ぽっこ(小森) - 2006/09/07(Thu) 10:01 No.974


リプレイヤーは偶然または何らかの理由で啓成高校に集中しているのか、
はたまたどこにでもいるのか。
もし、どこにでもいるということであれば、
世界中にうじゃうじゃいるということになる。
全然気づかなかった・・・

俺の高校時代にもいたということか。
一人は判明した。
まっちゃんだ。

教師にもいたのか?
数学の端野先生・・・確かに変人だった・・・
英語の田端先生・・・怪しいといえば怪しいような・・・

> 「前にリプレイした時会った岳さんって人に」。
> また、岳だ。

が、岳然・・・





Re: 1969夏 vol.14  クチ(中川信一) - 2006/09/07(Thu) 17:48 No.975

bakuturisi.gif 俺は皆から抜け駆けして『初キッス未遂・オシッコに負けた』事件を覆しに行ってきたいぃぃ!〜♪


1969夏VOL.13  投稿者:三期松 投稿日:2006/09/04(Mon) 17:44 No.964

 年齢やプロフィールにこそ、?はあるが、名前は、俺たちの知っている岳と一字一句違っていなかった。

 「BSって概念を根本から考え直す必要があるかもしれないな。それとも」。

 「この岳が、なにか知っているかもしれないってか」。ポッコが俺の言葉を引き取るように、「学校だより」を指さした。

 「聞いてみりゃいいよ。状況自体が異常なんだからさ。少しくらい、僕たちが動き回ったって、歴史に影響与えるなんて心配ないんじゃないの」。

 シンプルな発想だが、それ以外に手はなさそうだ。少なくとも俺たち以外のカードはこれで2枚になった。とにかく明日だ。動いてみればなんらかの事は分かるだろう。俺たちは、ポッコ差し入れ?のジャックダニエルズに手を伸ばした。楽天的に聞こえるかもしれないが、そこは中年男、くぐってきた修羅場の数だけ、楽天的な性格にも磨きが掛かってるというもんだ。

 目が覚めると、いつもの部屋で隣には妻の寝顔があった。

 とでもなれば、話は簡単なのだが、目の前にはだらしのない寝相の少年たちがまだいた。やっぱりね、そうお気楽にいかないとは思ったんだ。

 「お目覚めでっか。せやけどあれやね。最近、自分でもわかるんやけど、加齢臭ちゅうんでっか。あれが気になっとったんやけど、ものの見事にありまへんな。中年男がこの狭い部屋に5人もおるちゅうのに」。

 「俺もよく臭いって言われるよ。それだけは有り難いけどね」。状況には似つかわしくないのんびりとした話をしている間に他の連中も起きてきた。

 浅田奈美へのファーストコンタクトは俺と余山。岳には、高内・ポッコの10組コンビ。中山は、俺たちの記憶にある1969年とこの時代になにか違いがないかの調査。昨日、決めた役割分担に従って、行動することになった。それぞれの結果報告や連絡事項は休み時間の合間に、屋上で行う予定だ。それにしても携帯電話やメールがないというのは不便なものだ。

 2年7組の教室には、高内の言葉通り、当然のような顔をして浅田奈美が座っていた。なんだか変な気分だ。俺たちはこの娘のヌードを知っている。

 「こうしてみると取り立てて美人ってわけでもないんだね」。服装のせいもあるかもしれないが、彼女は十分クラスの中になじんでいた。
               
 「あら余山くん!奈美のこと気になるの?」隣にいた女の子が転校生である余山の言葉にするどく反応した。

 「タイプって訳じゃないんだけど、なんか気になるかなぁなんて思ってたりして」。

 女の子は不思議そうな顔した。「東京でそんな言い方流行ってるの」。

 俺は余山が恋愛カウンセリングの餌食になる前に、話を進めることにした。「彼女ってさ。1年の時、何組だったんだっけ」。

 「何言ってんの。神崎くんと同じ8組でしょや。あんた、変になったんでないの。それに余山くんの真似したみたいな。東京弁なんか使って。どうしたのさ」。

 「いやぁ、昨日夜更かししてさ。ラジオばっかり聞いてたら、すっかり東京の言葉がうつったさ。して、中学はどこだっけ」。俺はあわててごまかした。

 「どこだったか知らないけど。確か飯川さんと一緒さ。ねぇ奈美ぃ!。あんた飯川さんと同じ中学だったでないかい!」。

 振り向いた浅田の視線は、ぴったりと俺と余山に合わせられていた。旧姓 飯川茉子。現姓 代々木のまっちゃんは、俺と同じ中学の出身だ。

 俺は確信した。今の俺たちを意識した視線といい、彼女。浅田奈美は俺たちの知らない何かを知っている・・。




Re: 1969夏VOL.13  クチ(中川信一) - 2006/09/04(Mon) 21:34 No.965

bakuturisi.gif ん・・・?
それにしても・・・リンゴちゃんの浅田奈美って・・??
我々の学校に居たの??

そもそも我々と同じ世代なのぉ〜〜?

確か我々と2〜3歳下の世代だったのではぁ〜・・・?????

何か変・・・うーーん???




Re: 1969夏VOL.13  三期松 - 2006/09/05(Tue) 08:39 No.966

「だからな、時代考証がさ、ちょっと狂ってるんだな」。高内はできの悪い生徒を導く教師のような口調で言った。
      ↑
上記で通じるのではと思ったのだが、
クチの指摘通りちょっと説明不足かもしれない。

というわけで、下の文章に、( )内を付加してみました。
これでいかがかな。

 「では、彼女は我々の知っている彼女か。これが第一の疑問だ。そもそも何時頃なんだ。俺たちがこのポスターを見かけるようになったのは?」

 「思い出した。平凡パンチや!わてが大学の2回生の頃やから、確か1973年あたりのデビューやなかったんかいな。(浅田奈美は、東京出身でわてらより2〜3個下のはずでっせ〜)」。
 「なんで知ってんの?」
 「ファンやったから」
 「あっなるほどね」
 「俺も思い出したよ。これを手に入れたのは高校時代じゃない、もっとずっと後だ」。
 中山の発言で納得がいった。俺がこのポスターを手に入れたのは札幌の中心部南1条西2丁目にあった丸井パチンコセンターの景品交換所だったはずだ。

 (つまり彼女のデビューはずっと後、さらに俺たちと同学年ということもあり得ない。では、なぜこのポスターがここにあり、ヌードになる前の彼女が同じ学校にいるのか?空間的にも東京出身の彼女と札幌は交差しない。)



 「だからな、時代考証がさ、ちょっと狂ってるんだな」。高内はできの悪い生徒を導く教師のような口調で言った。
「つまり、あれなのかなぁ。時代劇なんかで、元禄3年にはさぁ、なかったはずの浮世絵が出てきたり、時代考証が微妙に違うテレビドラマみたいなものなの?」
「映画やドラマは誰かが作るもんでしょや。だったら小さな間違いだって起こるっしょ」




Re: 1969夏VOL.13  ぽっこ(小森) - 2006/09/05(Tue) 19:36 No.967

icon12.gif うーむ、謎は深まるばかり…

浅田奈美はまっちゃん(注:ダウンタウンのまっちゃんとは
 アクセントも性別も逆)と同じ中学。
そしてまっちゃんは神崎と同じ中学。
ということは、ははあー、浅田奈美と神崎は同じ中学だな。ふっ。

ということはまっちゃんはただの脇役?
いや待てよ、気になるのはひらさんのセリフ…

> 1969年、一緒だった修学旅行のまっちゃんは
> 大人っぽかったような気がするけど・・・今より。
> まさかブレインスリップ中だったのかな?

なるほど「顔写真アルバム」(1組)の「使用前」の顔を見ると
大人の気品と色気が漂っている…
そして…何かを…知っている目だ…

お、お前なのかーっ?!


1969 夏 vol.10  投稿者:三期松 投稿日:2006/08/30(Wed) 20:02 No.943

 ひとしきり馬鹿話で盛り上がった後には、空しく長い時間が部屋の中に漂っていた。

 「浩太郎のやつどうしてるかな」ポッコの口からつぶやきのような声がこぼれだした。
 
 「息子か。あのポッコ自慢の」
 
 「ああ、まぁ自慢っていうほど立派なものでもないけどな。でもやっぱり自慢かな」
 
 「俺もだ。女房の顔は浮かばないのに、息子や娘、子供たちの顔がちらついて仕方がない」高内が遠くを見るような目つきで言った。


 いくら、突然の異変に巻き込まれて気分がハイになってるとしても気にならない方がウソだろう。ハイな気分で盛り上がった後だけに落ち込みも厳しいってもんさ。

 「外に出てみないか」俺は誰に言うともなく声をかけた。
 
 「せやな。それもええかもしれん。酔い覚ましにもなるよって」

 つるべ落としとは行かないまでも、先ほどまで夕焼けに染まっていた
空は、すでに濃く蒼い闇が支配の手を広げ出していた。

 「静かだな。音が、音楽も無ければ騒音もない。こんなだったんだ。つい35年前って」。ポッコの言いたいことがなんとなくわかった。

 「そうさ。ちゃんと闇だってあるしな。それが証拠に見なよ」。高内の動きにつられて見上げた空には、満天の星が煌めいていた。

 「アポロの月面着陸って1969年じゃなかったっけ」

 「そうだよな。アポロだよ。私にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ・・・。だったっけ。物理と数学の成績さえ良かったら、科学者になりたかったと思ったもんな。あの映像見たときは」。

 「高内も?」

 「も、ってポッコもそうだったってか」

 「あんたらだけやおまへんでぇ、わてかて、余山や神崎もそうやろ。みんなみんな、夢の中に生きとったんやないか」。

 「悪くないなこの時代も」

 「なんかさぁ。みんな高校生みたいな感じになってない。なんか、でも悪くないよね。こんな感じが味わえるンなら。ブレインスリップってのもさぁ」

 「ブレインスリップ?」聞き慣れない言葉に俺は思わず口に出した。

 「身体は高校生で、頭だけ53歳でしょ。だからピッタリかなぁと思って」。

 「いいじゃんそれ」「ほんまや」「ピッタシかもしんないな」

 「けど。余山。さっき高校生みたいって言ったけど。俺たち今ぴったんこ高校生なんだぞ」。

 「言えてる」「だね」「せや」「あっそか」

 絶妙のタイミングで飛び出したポッコのセリフに応えて、はじけるような笑いがみんなの間に広がっていった。




Re: 1969 夏 vol.10  ぽっこ(小森) (どうやらPokkoらしい) - 2006/08/31(Thu) 16:48 No.947

mkao025.gif ブレインスリップ?!
もしかしたらこの「小説」の題名か?

ともあれ、この時代に長居はできないぞ。
青春時代でボケが始まってしまうぞ。
高内、何とかしろ!




Re: 1969 夏 vol.10  クチ(中川信一) - 2006/08/31(Thu) 17:09 No.948

bakuturisi.gif 中山としては・・・この時代に出来なかった・・・あんな事やこんな事や・・・してみたぃぃ!

・・・でも、そないすると今の時代に影響が・・あるん???

なんかバタフライ・・・なんとかっていう映画みたい?

バタフライっても下着やないでぇ〜。




Re: 1969 夏 vol.10  ぽっこ(小森) - 2006/08/31(Thu) 18:04 No.949

summe4.gif おい、神崎、高内、余山、中山!
この年の菊花賞や有馬記念の優勝馬、記憶してるか?!




Re: 1969 夏 vol.11  三期松 - 2006/08/31(Thu) 19:13 No.950

 一旦、心の中の霧が晴れると動きは速かった。作戦基地(俺の家ね)に戻ったBSG(ブレインスリップギャングの略ね)ご一行4名様は、改めて今日もらったばかりの2学期学籍簿に目を通した。

 「いるね、ワンサカ。ハタケダマユコ(転入)、っと6組だ。柳岡と一緒のクラスか」。昨日の夜、みんなと一緒に騒いでいたヤツのひょうひょうとした表情を頭の中に浮かんだ。

 「ハタケダさんかぁ。あのとっちらかしたような性格だからさぁ。彼女、もしBSに巻き込まれてたとしたら、絶対、僕たちにコンタクト取ってるはずだよね」。余山の第一人称はいつの間にか“俺”から“僕”に変化していた。

 「それだったら、BS因子としては除外しといていいんでないかなぁ」。

 「やっぱり、浅田奈美しかないな、キーは。まず彼女とのコンタクトだ。何か知ってる可能性は大きいぞ。とにかく明日から行動に移そうや」。
 
 「それが最重要課題でっしゃろな。けど、わてとしては、この時代の純情な中山くんが出来なかった・・・あんな事やこんな事や・・・してみたぃぃ!・・・でも、そないするともとの時代に影響が・・あるん???なんかバタフライ・・・なんとかっていう映画みたいやなぁ。バタフライっても下着やないでぇ〜」。どんな状況でも笑いを取ろうという中山の精神には、ある意味感動を禁じ得ない。ネイティブでもない養殖物の関西人にしては天晴れな存在だ。

 「SFじゃ、そんな定義もあるけどなぁ。一番、極端なのが、過去に行って、自分の親を殺したら、自分の存在が無になるっていうのがあるな」。ポッコが普段の言動からは信じられない分別くさい表情で語りだした。

 「でもな、それは時間の流れに単線の道路みたいな連続性が有る場合な。他に多重宇宙ってのがある。パラレルワールドだ。単純に言うとだな、一方通行の道路があると思ってくれ」。

「はい、思いましたでぇ」

 「そこで50キロ地点にいたはずが気づいたら17キロ地点に戻っていました。それはとても困ることなのでクチくんは、かつての首相のような強引さで勝手にバイパスを作ってしまいました。すると、今後の行き先はどうなるでしょう?」。

 「当然、元の道路とは違ってきますわなぁ」

 「だからな、そんな状況の中で、もし元の時間帯に戻れたとしても、それは決して、元の、クチの記憶にある現実じゃないってことなんだな」。

 「ということはや、早く言えば、遅く言っても同じやけど、もとの時代のカーちゃんに会えないっちゅうこっちゃおまへんか。こりゃえらいこっちゃ。カーちゃん堪忍なぁ〜。せやけど、考えようによっては違う期待も生まれてくるような気も無いではないけどなぁ」。

 「考えなくて良いと思うよ。そんなこと。そもそもこんなこと事態が異常なんだからさ」。俺は、先ほど夜空を見ながら考えていたことを思い出すように切り出した。

 「どういうことでっか。こりゃまた」。

 「ある集合を元とする集合は、元となる集合から想起できない。ラッセルの階梯理論だっけ?俺、文系だから旨く説明できないけど、例えばさ、ここに意識を持つ点がいたとしようか。彼、若しくは彼女は線という存在を思い浮かべることができるか?ってことさ」。

 「点には線という概念自体が理解できない。したら、一次元は二次元が理解不能。同様に二次元は三次元を。故に、俺たちが四次元を理解することは不可能だっちゅうことになるんでないかい?」。

オッ高内、さすが、反応が俊敏だぞ。

 「そう、まぁ四次元と決めつけるのもなんだが、そもそも四次元のキーが時間であると言うこと自体が疑問じゃないのか?」

 「おっ言えてるな。確かに俺たちの置かれている状況は、一見タイムスリップのように見えるが、そうじゃない」。ポッコよ。俺もそこが気になってたんだよ。うん、だてに某IT企業の偉いさんやってるわけじゃないな。




Re: 1969 夏 vol.10  クチ(中川信一) - 2006/09/01(Fri) 08:57 No.951

bakuturisi.gif ふむふむ・・
小説の筋にロジカルさも兼ね備えて本格的になってきましたなぁ〜。。




Re: 1969 夏 vol.10  三期松 - 2006/09/01(Fri) 09:11 No.952

そう、そのロジックなんだが、はっきり言って自信はない。

昨日はあったが?んっ?あれは地震か?

ま、とにかく文系、しかも劣等生という点では紛れもない
俺のロジックだから、本格派には期待するな。

知ってると思うけど、俺は、ただの嘘つきだからね。




Re: 1969 夏 vol.10  ぽっこ(小森) - 2006/09/01(Fri) 13:35 No.955

息子の浩太郎はともかく、元の時代の俺は今頃何をしてるんだろう…
「観たら次は中山に渡して」とララから借りた「バタフライ・エフェクト」、
観終わったけど、もう中山に渡したのかなあ。

ん?元の時代の俺?
え?じゃ53歳の俺の意識は今?2つ存在するのか?
え?じゃララやまっちゃん(語尾上げないで語頭上げる)は
  ちゃんと?16歳と53歳(54歳?)なのか?
え?じゃ16歳の俺はどこ行ったんだ?

ん?そもそも元の時代なんて並存してないのか?
この時代は元の時代へとつながっていくのか?
俺たち5人だけ30何年間を二回過ごすということなのか?
30何年後の青山から中目黒へハシゴした例の飲み会で
 「やっとたどり着いたな」って安堵しあうのか?
え?「もしかしたらまた明日から高校生かあ?!」っておびえるのか?
無限地獄じゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ............


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